4月3日。東日本大震災の影響で中止となったハセツネ30Kですが、当日は多くのランナーが自主的に走ることが予想された為、地方のランナーの道迷いや登山者やランナーの遭難防止や救助活動の為、2日〜3日にかけ延べ130名のスタッフでコースパトロールを行いました。また、被災地に向けたチャリティー活動として、武蔵五日市駅前と大会のフィニッシュ予定地点の二箇所で募金活動を行いました。
駅前ではエントリーしていた選手だけでなく、地元住民の方、ハイカーの方々にも呼びかけを行い、多くの方のご協力を得ることが出来ました。中でも、財布の中にある小銭を全て募金して下さった方や幼い子供の温かい募金は印象に残りました。みなさん思いは同じで「少しでも被災地のためになれば・・・」と寒い中、足を止めて下さいました。
大会のフィニッシュ予定地点では、自主ランをしているランナーに向けて呼びかけを行い、爽やかに駆け抜けてきたランナーからの温かい募金もたくさん頂きました。ランナーにとっては大会が中止になり、エントリー費は戻らず、様々な思いがあったにも関わらず、次から次にお札をどんどん募金して下さった選手の方の優しいお気持ちに心がとても温かくなりました。とくに印象的だったのが、“東北にはお世話になった”というあるランナーの方でレースナンバーの裏に東北に向けたメッセージを書き込んで走り、「これでは全然足りなくて申し訳ないですが・・・」と1万円を募金して下さいました。募金は金額ではありませんが、大きなお金を誰かのためにさっと差し出せるそのランナーの心意気に胸を打たれました。アスリートとして、大会の中止は辛いだろうけれど東北のことを思い、行動することは彼らにとっては当たり前のことでした。今、出来ることを実行している、ただそれだけ。でも、それがとても大切なことなのだと改めて感じさせられました。
ご協力いただいたみなさま、本当にありがとうございました。おかげさまで総額174,900円になりました!
(社)日本山岳協会から財団法人日本体育協会を通じて被災地へ寄付させていただきます。
(社)東京都山岳連盟 日本山岳耐久レース委員会 広報部長 乙訓史子