去る2011年10月10日(祝)、御岳・長尾平に長谷川恒男石碑が建立され除幕式が行われました。
今秋10月10日の命日は、アルピニスト長谷川恒男没後20周年にあたります。
長谷川恒男は、1991年にパキスタン・フンザにあるウルタルという、当時未踏の7,000m峰で雪崩に巻き込まれ死去。
遺体はウルタル峰ベースキャンプに埋葬、墓が造営されましたが、これまで国内には墓地など一切ありませんでした。
没後20周年を機に国内の石碑設立の声が上がったとき、設置場所は日本山岳耐久レースは長谷川恒男CUPのコース上の第三関門地点・長尾平に決まりました。ここは武蔵御嶽神社の境内地であり、秩父多摩甲斐国立公園内でもあります。御嶽神社をはじめ東京都、関係各所の許可を得て石碑が設置されました。
また、記念のイベントとして、御岳界隈の名所旧跡、長谷川恒男、ハセツネカップ由来の場所等をめぐるロゲイニングが開催されました。
約200名が参加、秋空の気持ちの良い晴天の中、走り回りながら奥多摩の自然を満喫しました。
長谷川恒男顕彰碑建立
10月10日、山の紅葉が少しずつ始まった御岳山•長尾平に、長谷川恒男顕彰碑が建立されました。これは今年が没後20年にあたり、彼の功績を讃え建立されたものです。
除幕式に先だち御岳界隈の名所旧跡、ハセツネカップ由来の場所等をめぐるロゲイニング大会が行われ会場の雰囲気を大いに盛り上げていました。
午後から行われた除幕式には連休中ということもありハイカーを含め300人程が集まり、長谷川昌美夫人の立会いのもと関係者と共に玉串を捧げ山の安全を祈願。顕彰碑は石と岩を使ってダイナミックにデザインされ、レリーフには彼が残した『登攀の前に心の葛藤がある。それは行動を起こすことによって「肉体」が滅びることを「精神」が恐れるからだ。「精神」とはヒトが人間であることを示す最後の砦なのだ。』という言葉が刻まれ、見るものに感銘を与えます。また非公式に御嶽山を視察中だった青梅市長と姉妹都市提携しているドイツ・ボッパルト市長も臨席し、お祝いの言葉をいただくことが出来ました。
その後、会場を駒鳥山荘に移して行われた祝賀会には東京都山岳連盟•佐藤会長や若き長谷川恒男と一緒に夢を目指し支えた仲間達が大勢集まり、昔話に花を咲かせるとともに顕彰碑の建立を祝い楽しいひと時を過ごしました。
顕彰碑の場所はハセツネカップ第三関門の向かい側です。今後ハセツネカップの完走を目指す方は、大会前に完走祈願として訪れてみてはどうだろう?もしかしたら後半の走りに違いが表れるかもしれません。
日本山岳耐久レース委員会 広報部長 岸 正夫
「御岳ロゲイニング」リザルト
「御岳ロゲイニング」 リザルト(PDFファイル)